東京からいちばん近い南国、八丈島。
暖かな黒潮がもたらす温暖な気候は植物にとっても楽園です。
江戸時代から園芸が盛んな八丈島には、島の中央部にある「八丈植物公園」をはじめ、
都道沿いに植樹されたヤシの木やハイビスカスなどが、”ここも東京”である事を忘れさせます。
島内には南国ムードたっぷりの観葉植物や、四季折々の花が咲き、訪れる人々を魅了しています。
春の花の祭典 フリージアまつり
南国に映える ヤシの葉
八丈町の花 ストレチア

世界中の珍しい植物を導入した、園芸王国としての歴史
1年の平均気温が約18度と温暖な気候を活かし、八丈島は国内有数の亜熱帯性植物の栽培地として、
フェニックス・ロベレニー(略称=ロベ)などの観葉植物の栽培が行われています。
八丈島にロベが導入されたのは、今から100年以上前の大正時代と言われています。
一年中緑の映えるロベは、国内有数の産地として知られ、全国シェアの90%以上を誇っています。
2025年には、八丈島が切葉の生産で日本一であることが発表されました。
島の園芸の歴史は、戦前より世界中に未知なる植物を探し求めた先駆者たちの努力の賜物です。
数多くの品種の導入や、長い年月に渡る試行錯誤を繰り重ねて現在の園芸文化が育まれてきました。
自然環境に恵まれ、園芸王国とも呼ばれる花卉園芸が身近な八丈島では、こうした観葉植物以外にも、
健康野菜の「明日葉」や、大きな果実が特徴の「八丈フルーツレモン」に代表される野菜や果物もつくられています。
夏が旬の「八丈オクラ」(島ではネリと呼ばれる)、秋から冬が旬の「里芋」などは、
「あちこちで食べてみたけど、八丈島のものがやっぱり美味しい」という声もよく聞かれます。
美味しい野菜や果物も旅先で味わうことができる八丈島は、美食の島でもあるのです。
<関連リンク>
▼八丈島農業協同組合
https://www.jahachijo.jp/